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Pocket Vector ソフトニュース - 2002.07.17

	小遣帳　1.0 簡単操作で財布の中身を管理できる金銭出納帳ソフト ■PalmOS　■フリーソフト

中身の金額が変動しやすい財布などの出入金の管理ができるソフト。財布の残金をチェックして計算とのズレを修正する機能やグラフ表示、CSV出力機能などを備える。

■ 出金、入金ともに金額と費目を入力して「記録」ボタンを押すだけ。とても簡単に管理できる

「小遣帳」は、Palm標準の「支払メモ」では管理できない入金記録機能などを備えた出納管理ソフト。まず最初に、右上のメニューの「お財布棚卸」から現在の財布の中身の金額を入力する。この「お財布棚卸」は最初だけでなく定期的に入力することによって、記録忘れなどで生じる実際の財布の中身と出納計算とのズレを修正することが可能だ。

データの入力は、メイン画面から出金/入金別に金額を入力し「交通費」「買い物」などの費目を選択して「記録」ボタンをタップするだけでよい。費目の名称は出金/入金ごとに自由に変更することができる（出金は10項目、入金は3項目まで）。

入力したデータを参照する機能があり、「出金統計」からは費目ごとの合計金額と、費目の出金全体に占める割合のグラフを参照することができる。また、「現金額推移」では、60,000円までの総額の推移が折れ線グラフで表示される。

データベースは、それまでのものをCSV形式でメモ帳に出力し、PC上でExcelなどで確認することができる。また、現金総額はそのままで出金の記録のみをリセットすることが可能で、これを利用すれば月ごとの出金統計の確認も行える。

◆その他のスクリーンショット

■ 「お財布棚卸」は最初の設定だけでなく、現金総額の修正にも利用できる	■ 「出金統計」では、出金の費目別の統計が比率のグラフと金額で表示される	■ 出納の様子を折れ線グラフで表示。横軸は記録ごとに1目盛りになる

	財布の中味が意外に減っていてびっくりしたり、不明な領収書が出てきてしばらく考え込んでしまったりという経験のある方も多いだろう。この「小遣帳」は出金だけでなく、入金にも対応しているので、銀行からおろして足したり、貸したお金が返ってきたりといった場合にも対応できるので便利だ。何より入力が簡単な点がうれしい。また、「お財布棚卸」も財布の不明な変動にすぐに対応できるところがよい。グラフ表示や費目ごとの統計などの一覧性も優れている。個人的な意見としては、グラフ表示の上限を変更したり、横軸を一定期間にしたりといったことが指定できるとよいかもしれない（「小遣帳」という範囲から考えればこのままでもよいと思うが）。あとは費目などを間違って記録してしまったときの修正（現金総額は「お財布棚卸」で調整可）ができるようになるとよいだろう。（塩野貴之）【作　者】池田蛇足　さん【作者のホームページ】 http://dasoku.s6.xrea.com/ 【備　考】 NS Basic Runtimeが必要だが、ランタイム入りのアーカイブも同梱されている

■ ソフトを開発しようと思った動機、背景

例えば、銀行のATMから1万円引き出して財布に入れ、これをお小遣として日常生活の中で使っていきます。気づくといつの間にかお札がなくなっていて、小銭がじゃらじゃら。「俺はいつの間に8千円も使ってしまったんだろう…」。何にお金を使ったのか思い起こしてみて計算してみても、「おかしいなぁ。6千円しか使っていないはずなのに？」と首を傾げる…そんな“お財布の神隠し”を誰もが経験したことがあるはずです。<>

何にいくら使って8千円がなくなったのか。それを知るためには、こまめに財布への入金、財布からの出金を記録するしかありません。仕事柄（IT関係の雑誌を編集しています…）、それをどうにか紙でなく、デジタルで記録できないかと思い、愛用しているパームOS搭載のPDA（Visor Edge）に着目しました。

ところが、パームに標準搭載されている「支払メモ」は、入金の記録ができません。また、蓄積した出金データを再利用するのがとても面倒です。キーボードのないパーム機で、効率よく入出金を記録でき、しかもデータを視覚的に閲覧できるソフト…ないのならば作ってやろう。それが動機です。

■ 開発中に苦労した点

苦労した点は特にありませんが、心がけたのは、なるべく入力の手間を省くことです。僕自身が非常にずぼらな人間なので、入力の操作が煩雑だと記録が続かないで三日坊主で終わってしまうと思ったからです。また、グラフィティ入力が苦手なので、グラフィティを使うのは数字の入力だけにしました。

しばらく試験的に使ってみて足した機能が「お財布の棚卸」です。どれだけ精緻に記帳しても、人間のやることですので、いずれ財布の中身とデータとがずれて来ます。このズレを修正し、現実の財布の中身とデータとを一致させる機能を、在庫管理の用語になぞらえて「棚卸」と呼ぶことにしました。

■ 今後のバージョンアップ予定

様々なご要望をホームページのサポート掲示板でいただいています。それらのご要望に時間と能力の許す限りお答えしていきたいと考えています。当面は、以下の機能の実装を目指します。
○データが4キロバイト以上になった場合の、メモ帳への分割書き出し
○既に入力したデータの修正
○備考（メモ）欄
○所持金額が6万円以上になった場合のグラフの正しい描画

（池田蛇足）

上で紹介したソフト（およびその関連ソフト）のダウンロードページにジャンプします。ダウンロードページから、FTPまたはHTTPでソフトをダウンロードできます。ダウンロードページには、作者データページへのリンクもあります。MyVectorサービスをご利用いただいている場合には、右側のリンクでソフトウォッチに追加することができます。

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小遣帳 1.0　財布の入出金を記録して統計を出す　(117K)