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Pocket Vector ソフトニュース - 2001.08.29
AiMa Chromatic Tuner for WindowsCE AiMa Chromatic Tuner for WindowsCE 1.01
専用機器がなくても、簡単に楽器のチューニングができるWindowsCE用チューナー
WindowsCE シェアウェア(1,000円)
WindowsCEマシンで、手軽に楽器のチューニングが行えるソフト。基準となる音を発振させたり、楽器の音をマイクに入力してピッチずれを測定したりすることができる。


メイン画面
■ 「測定モード」でチューニング作業中。基準音に対してどれだけピッチズレが発生しているかをメータで表示してくれる

「AiMa Chromatic Tuner for WindowsCE」は、ギターなどの、演奏する都度にチューニングが必要となる楽器のチューニング作業を効率的に行うことができる。慣れた人であれば、チューナがなくてもチューニング作業を行えるようになるものだが、正確なチューニングが必要な場合や、ピアノなどその場での調律が困難な楽器とのセッション時にも、正確にチューニング作業を行うことができる。 「AiMa Chromatic Tuner for WindowsCE」で可能なチューニング対象は、音階でC3〜B7の範囲、ピッチの範囲として-50〜+50となっている。

ソフトを起動するとピッチメータと、音階を設定するボタンやオクターブ/ピッチをコントロールするボタンが表示される。「AiMa Chromatic Tuner for WindowsCE」では、「発振モード」と「測定モード」が用意されているが、どちらのモードもこのメイン画面から操作することができる。

「発振モード」は、基準となる音を発振させるモード。発振させたい音階を選択し、オクターブやピッチを調整して「発振」ボタンを押すと、基準音を鳴らしてくれる。ピッチずれを耳で判断できる人ならば、このモードで基準を聞きながら楽器のチューニングを行うことができる。

「測定モード」では、実際の楽器の音を入力して、基準音とのピッチの差を画面上で確認することができる。操作は、「発振モード」とほぼ一緒で、測定したい音階を選択し、オクターブやピッチを調整して「測定」ボタンを押すだけだ。あとは、WindowsCEデバイスのマイクに楽器の音を入力すれば、基準音とのピッチ差をメータに表示してくれる。このメータの針が中央を指すようにチューニングを行えば、正確なチューニングが行える。

そのほかに、設定メニューとして、発振/測定の各々の基準信号を調整する機能が用意されている。チューニングが困難な他の楽器とのセッションを行う場合などには、あらかじめ基準信号の周波数をその楽器に合わせて、他の楽器はこの基準信号を使ってチューニングする、といった使い方もできる。
◆その他のスクリーンショット
スクリーンショット スクリーンショット
■ 「発振モード」では、指定した音階の基準音を発振してくれる。発振した状態でピッチを変更することも可能だ
■ 測定基準信号の調整画面。音叉などを利用して基準信号を入力して、調整作業を行うことができる
reviewer's EYE 何を隠そう私は昔ミュージシャンを目指していた…なんてことはないが、もう何年もケースから出さずに封印していた愛器「Ovation 1617 Legend」(ビンテージ物かな)を取り出してみた。一緒にケースに入れてあったKORGのDigital Tunerと音叉も取り出し、「AiMa Chromatic Tuner for WindowsCE」の実力を試してみた。

基準音の発信モードはまったく問題なく、KORGのDigital Tunerでの測定でもズレは発生しなかった。 測定モードでは、使用したWindowsCEマシンのマイク特性の問題なのか、周囲の環境の問題なのか判断できないが、音叉/Digital Tunerの測定結果とズレが発生してしまった。外部マイク入力があるWindowsCEマシンであれば、もっと正確に計測できたのかも知れないが、今回は実機で確認することができなかった。音叉にあわせて基準信号の調整を正確に行うことができれば、かなり良い結果が得られるだろう。

専用機器がなくても、手軽にチューニング作業が行える点については、かなり評価が高いと思う。次バージョンでは、メトロノーム機能なども装備してくれると、楽器演奏用ツールとしてさらに使いやすくなるだろう。
(ピンフ)

【作 者】 AiMa さん
【作者のホームページ】 http://homepage2.nifty.com/AiMa/Index.htm
【補 足】 試用期間(1ヶ月)を過ぎると起動時に送金をうながすダイアログが表示される
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

私は、以前、趣味で楽器をしており、その後、オーディオ製品の開発の仕事をしていました。その両者の経験を生かしてこのアプリケーションを開発することができました。

■開発中に苦労した点

楽器の音は倍音が多く、また、機器の内部ノイズも多いのでそれらによる測定誤差を取り除くため、信号処理の技術を取り入れました。また、Windows CEのオーディオデバイスはピッチ誤差が大きかったり、処理時間が長くてタイミングによってはエラーが発生するなど、使うのが難しく、これらの問題を解決するのが大変でした。

(AiMa)
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